PROJECTS事業一覧
第1期
平成29年度(平成29年4月10日から平成30年3月31日)
第2期
平成30年度(平成30年4月1日から平成31年3月31日)
第3期
平成31年度(平成31年4月1日から令和2年3月31日)
第4期
令和2年度(令和2年4月1日から令和3年3月31日)
第5期
令和3年度(令和3年4月1日から令和4年3月31日)
第6期
令和4年度(令和4年4月1日から令和5年3月31日)
第7期
令和5年度(令和5年4月1日から令和6年3月31日)
第8期
令和6年度(令和6年4月1日から令和7年3月31日)
1.若者クリエイティブコンテナ(YCCU)の施設運営・管理
若者クリエイティブコンテナは、次世代を担う若者を始め多くの市民参加を生み出し、未来志向のまちづくりを推進する活動拠点として平成29年4月にオープンしました。YCCUに求められている主な3つの機能(①新たなまちづくりに係る「研究・提案」のシンクタンク機能、②これをベースに多主体が連携しながら「施策化・事業化」を企画・調整し、「持続的運営」を支援するプラットフォーム機能、③これを市民や社会に対して「発信」し、「参画」、「交流」を促すプロモーション機能)を推進しつつ、実践的な活動を進めています。
2.中央町回遊道路の空間設計の提案(平成29年6月~9月)
多世代交流スペース周辺の街路環境整備の一環として、飲食店が密集している主要道路とつなぐ回遊道路の設計提案を行いました。飲み屋街にある空き家の一画を撤去し、ポケットパークを含めた回遊道路の提案です。計画中には園芸及び都市計画の専門家等のワークショップを実施しており、2回の地域住民意見交換会を行いました。
ワーキングの様子
提案内容
住民意見交換会(2017年7月6日(木)、第2回(2017年8月2日(水))
3.賑わい創出イベント(平成29年6月25日(日曜日)・8月2日(金曜日))
多世代交流スペースを宇部市民に知ってもらい、更に賑わいを創出するために、しばふ広場を活動したガーデンフェスタを2回実施しました。2回にわたるアンケート調査では、しばふ広場という場所を知らなかった市民が、23.8%から21.2%へと減少しており、今後のイベントへの参加意思は、45.2%から54.8%へと増加していることが明らかになる等、ある程度のイベントの目的が達成したと言えます。また、来年度も継続的な活動へとつなげていきたいと考えています。
4. 宇部のいいトコ写真展(平成29年10月22日~11月25日)
宇部市では、市民が本市の魅力に誇りと、本市に対する愛着心を持ち、市民がまちづくりに積極的に取り組む気運を高める、いわゆる「シビックプライド」の醸成を図る取り組み「宇部のこころプロジェクト」を市制施行100周年に向けて進めています。
YCCUは、宇部市が進めている、「宇部いいトコ100選」に協力・連携し、今年度「まちじゅうアートフェスタ」の期間中(平成29年10月22日~11月25日)にYCCUにて展示を行いました。
5.ソトノバアワード2017-地方賞受賞(平成29年11月)
ソト空間における日本代表のマガジンであるソトノバが主催したソトノバアワードに「宇部まちなかにぎわい拠点マネジメント」という題名で応募し、地方賞を受賞しました。
6.「屋台ラボ」・空き家リノベーションの設計及びデザイン支援(平成29年11月~平成30年2月)
中央町の空き家を利活用し、ハンドメイドショップや工房からなる新しい活動拠点が誕生します(平成30年4月21日(土曜日))。(株)にぎわい宇部に協力し空き家リノベーション事業の設計及びデザイン提案を行いました。また、屋台の制作やリノベーションDIYに協力しました。
7.Uサロンの実施
(第1回5月15日(月)、第2回7月3日(月)、第3回9月27日(水))
宇部(U)サロンは、まちの社交場として、地域の課題や最近の取り組み等について話したり、情報交換をしたり、する持ち寄り形式の交流会です。
8.中央町歩きマップの作成
宇部市民に多世代交流スペースを知ってもらう、また車が中心となっている中央町を歩いても楽しいまちにするための、第一ステップとして、中央町歩きマップを作成しました。このマップは、若者クリエイティブコンテナのHP等でダウンロードできるようになっています。ダウンロードは、こちら
9.中央町地区の通行量及び駐車場の稼働率調査
中心市街地の空洞化問題把握の一環として、中央町エリアの駐車場の現況と時間別の稼働率の調査を行いました。現地調査によると、現在中央町(1丁目・2丁目・3丁目)の駐車場総量は、100敷地・1596台(①コインパーキング総量10敷地・331台、②客用駐車場総量7敷地・115台、③月極駐車場総量83敷地・1150台)となっています。時間別の稼働率を調査するため、平日(2017年10月16日(月))と休日(10月21日(土))の朝8時~夜19時までの、11時間における各敷地の駐車台数の変化を整理しました(図参照)。
まず、全体駐車場の総量からみますと、週末にしてもピーク時間帯の19時の稼働率が44.7%に止まっており、5割を下回っていることが明らかとなりました。即ち、約3,000坪(約12㎡(駐車場の1台面積)×800台=約96,000㎡)がピークの時間帯でもあまり使われていない空間となっています。更にコインパーキングに絞った場合、週末ピーク時の稼働率は56.7%であり、特に17時以前は15%を下回っていることが明らかとなりました(図参照)。
このように地上駐車場の稼働率は、6割を下回る結果となっています。まちなかの再生や公共空間の利用促進のためには、残りの4割の使われていない空間に対する人々のアクティビティが発生する機能が求められています。例えば、地元の市場やマルシェなど時間帯に応じた駐車スペースの別用途への利活用等が考えられるでしょう。また、長期的には土地の活用促進に向けた取り組み等が必要になってくると思います。
10. まちなか再生ミーティングPartIIIの開催(4回)
平成29年度は、中央町地区をにぎわいのあるまちへ再生していくために、みんなで共有する①まちのビジョン(基本構想)と、それに基づく②社会実験のコンテンツを提案することを目的にまちなか再生ミーティングPartIIIを実施しました。提案した内容を基に、平成年度の社会実験につなげていく予定です。
【シンクタンク機能】
1. 中央町回遊道路周辺エリアの空間デザイン・マネジメント手法の提案
-モザイク(Mosaic) システム-
宇部市中央町の低・未利用地を活用した賃貸住宅システムを提案しました。
YCCUでは、これまで中央町の空き家・空き地・駐車場稼働率・建物用途など調査を行ってきました。空き地・空き家、そして地上駐車場は、モザイク状に拡散し、市街地が低密度で衰退を招いています。しかし、芝生広場をはじめとし、低未利用地を活用した暫定利用によるまちなかの賑わいを取り戻すための空間が計画されている状況にあり、低未利用地はポテンシャルと捉えることができるのではないかと考えました。
そこで、本提案では
1)街中居住による活性化を図るため、空き地に新規賃貸住宅機能を、
2)生活にバリエーションを与え、地域交流を促すため、空き家に多様な生活機能を、
3)稼働率の低い駐車場を様々なアクティビティがうまれるオープンスペース機能を、
充填させ、中央町エリア(中心市街地)の賑わい再生を計画しています。また、住民が施設の運営・管理を担うことで、経済活動を促進し、付加価値を生み出すような事業スキームも提案しました。
こういった提案は、第7回大東建託のコンペで学生特別賞と連(モクチン企画)さんの審査員特別賞を頂きました。
2. 平和通り社会実験ストリートシーツ
-出張芝生-
H29年度(第1期)の中央町の駐車場調査から駐車場の4割が活用されてないことが明らかになりました。そこで利用されていない空間を人が心地よく暮らすための"場所"へ転換し、新たな芝生広場の設置の検討として社会実験を行いました。特に今回は、宇部新川駅からつながる「平和通り」の歩行者天国(平成30年10月14日WAKUWAKUフェスタ)に合わせて、路上駐車スペースを活用して実験を行いました。
人がどのようにその空間で過ごすかを調べ、人が溜まりたくなる空間づくりのヒントを得ることが目的です。今回は①道路空間の活用②滞留性③活用プログラム④休憩施設の快適性⑤活用に適した設置物のデザイン・安全性⑥子供向け遊具のデザイン・素材・安全性の6項目の検証を行いました。
3. 宇部中央町エリアの模型作り
-UBE map-
UBE mapは、芝生広場のイベントに合わせてYCCUでも何かブースを出せないかというところから企画されました。宇部のまちづくりを考えていく中で宇部の模型をなしに考えていいのか、私たちの知らない宇部の魅力を子供たち、主婦、高齢者、この町で働く方など老若男女あらゆる目線で一緒になってまちの魅力を発見していけないかということでUBE mapを制作することが決まりました。
内容
1.子供たちと一緒に宇部中心市街地の周辺模型を作って、一緒にモノづくりをしながら、
私たちの住む宇部のまちを知ろう。
2.完成した宇部模型に自分が知ってること考えてること感じてることを地図に加えてい
ってもらい、このまちの住民と一緒になって宇部を再発見するUBEマップを作る。
材料:スタイロフォーム、ジェッソ、スチノリ
4. しばふ広場上の「うべんち」ファニチャーのデザイン
前年度の回遊道路の学生提案の中で提案された「うべんち」を実際に計画・施工することとなり、実施設計に向けたデザイン検討、予算調整を行いました。宇部市中央町地区にあるしばふ広場の新たなシンボルとなり、滞留空間となるストリートファニチャーを計画しています。現在実施設計に向けて、宇部市の行政や地元の鉄骨や木材を扱う専門家たちにヒアリングし、具体的な資材の検討や予算の見積もり等を協議しています。
【プロモーション機能】
5. しばふ広場集客イベントの実施
多世代交流スペースを宇部市民に知ってもらい、更に賑わいを創出するために、しばふ広場を活用した集客イベントを3 回(第1 回:6 月9 日(土)/第2 回:7 月15 日(日)/第3 回:8 月18 日(土))実施しました。また、他の集客イベント(5 月27 日(日)/7 月22 日(日))にも協力を行い、子ども向けのイベント(模型作りなど)を実施しました。
<第 1 回:6 月9 日(土曜日)>
まちなかイベント実行員会主催、若者クリエイティブコンテナ・ガイアエグザクション・360°ImageWorksによる共催のもと、ラグジュアリービアガーデン2018が開催されました。YCCUでは、設営の準備から片付けなど運営の補助を行いました。さらに、あらかじめ実施していた宇部の模型作りの成果であるUBE MAPを展示し、市民の方々と意見交換を行い、今後の多世代交流スペース芝生広場のあり方について検討しました。また、コンテナを「キッズスペース」として開放し、大人が安心してビアガーデンを楽しめるような環境づくりを行いました。
<第 2 回:8 月18 日(土曜日)>
大好評であった前回(6 月9日)に引き続き、ラグジュアリービアガーデン2018が開催されました。YCCUも前回同様運営の補助を行いました。さらに、イベントをより盛り上げるため出店し、おつまみの提供も行いました。また、昭和女子屋台ラボといった、地域住民による創作物の出店や銀天街にあるダンススタジオによるダンスショーなど、住民がプレイヤーとしてイベントに参加する機会を設け、地域が一緒になって交流できる場を創っています。
6. 山口大学オープンキャンパスでの展示
8月3日に山口大学工学部常盤キャンパスにて、オープンキャンパスが行われました。常盤キャンパスには約1,000人の方が来場し、感性デザイン工学科を含め、7学科の概要説明や、入試相談等、様々な企画が行われた。その中で、YCCUは、『地域と連携した学生主導のまちづくり』について展示を行いました。
7. 中央街区公園上のパブリックビューイングの実施
宇部市銀天街の中央街区公園(わいわいぱぁ~く)にて、レノファ山口パブリックビューイングを開催しています。YCCUは、地元のまちづくり団体である「宇部未来会議」と「㈱にぎわい宇部」と協力しながら、設営など、運営を行っています。レノファ山口のアウェー戦を観戦しようと、多くのサポーターや地域の方々にお越しいただき、大盛り上がりを見せています。サッカーによる熱気で、市街地に賑わいが取り戻されたようなイベントとなっています。
【プラットフォーム機能】
8. Uサロンの実施
<第 1 回>
2018年6月1日に、第1回Uサロンを開催した。今回は2部構成のプログラムとして、第1部では、YCCUメンバー(松尾・松葉)から2017年度のYCCU活動報告を行いました。第2部では、ゲスト講師として地域計画連合山口事務所長である田嶋麻美さんをお招きし、「住みよいまち・住み続けたいまち」についてお話を伺いました。まちづくり活動がどのように行われていくのか、山口市での活動を用いて説明して頂きました。
<第 2 回>
第2回Uサロン
第2回Uサロンは、2018年7月31日に開催されました。今回は、山口大学の建築学生とその指導担当教員である岡松教授をゲストに迎え、宇部の敷地を対象として取り組まれている設計課題を題材として、中央町エリアについての情報を共有し、まちなかについて議論するきっかけづくりを目的として行いました。課題は「『地域コミュニティ施設』ー宇部市における市民活動の拠点をつくるー」というテーマによって感性デザイン工学科4年生6名が3チームに分かれて取り組みました。対象敷地はシンボルロードから芝生広場にかけて2か所と土地区画整理事業第1地区に1か所の計3か所とし、中央町がもつ可能性を引き出すことが期待されました。およそ2か月間、各チームは構想を進め、200分の1の模型とプレゼン資料等を制作し、講評会に臨みました。YCCUは、事前準備として、フライヤーの作成とSNSでの周知をはじめ、当日の会場設営と記録を担当しました。
当日は、約50名の地元住民と行政の方々が集まり、以前YCCUで制作した中央町エリアの敷地模型と各プランの模型を囲むなか、活発な議論が行われました。3つのプランにおいて、「見せる」、「育む」といった共通のキーワードがあがり、今後のまちなかで展開するうえでの手がかりを得ることができました。
<第 3 回>
第3回Uサロン
第3回Uサロンは、2019年3月27日に開催されました。会場は、まだ芝生広場で行うには寒いということで2018年夏に設立されました宇部市の起業・創業の窓口「UBE START UP」のラウンジにて行いました。
今回は宮崎県日南市油津商店街にて、中心人物として活躍されています田鹿 倫基(たじか ともき)さんにご登壇いただきました。日南市のマーケティング専門官として地域マーケティング事業を行ってきた田鹿さんより、経済・マーケティングの観点から商店街の再生についてお話を伺いました。普段、建築や都市計画の面から宇部の商店街を考えている私たちに足りない、経済・マーケティングのお話を聞くことができ、とても勉強になりました。
9. 日常劇場
<出張芝生Part2>
2018年11月18日に銀天街、多世代交流スペースで開催されたスペインフィエスタにて、しばふ広場に隣接している空き地を活用した「出張芝生」を設置。宇部市のイベント「WAKUWAKUフェスタ」(2018年10月14日(日))に併せて行った社会実験「ストリートシーツ」と同様に、人工芝の上にクッションやハンモック、また卓球台や黒板などの様々な遊具を用意しました。
<UBEビエンナーレ「日常劇場 All the world’s a stage」>
2018年11月18日に開催されたUBEビエンナーレAIRプログラム・プロジェクト型(中心市街地)葛谷春光堂「日常劇場 All the world’s a stage」に使われる小道具及び役者として参加協力しました。この作品は「街の人と協力して作る参加型ロールプレイ市街劇」をコンセプトに、宇部市中央町銀天街を舞台にして、実際にこの街で暮らす方々が語ってくださったエピソードや記憶を再現するシナリオとなっています。撮影された動画は、劇の舞台となった中央町の各地に設置されたQRコードを読み込むことで再生でき、誰でも閲覧可能となっています。
10. 官民ボーダレス・まちづくりミーティング(都市再生推進法人等の会議)の開催
国土交通省・全国エリアマネジメントネットワーク主催「変えよう!マインド 集まれ!まちの担い手?官民ボーダーレス まちづくりミーティング」。全国4つのサテライト会場の一つとして宇部市の若者クリエイティブコンテナ(YCCU)が選ばれ、東京会場を中心とし、宇部のほか、札幌と福井をサテライト会場で4時間に及ぶ生中継エリマネ会議が行われました。この会議では、「民」(民間企業)×「官」(行政)×「学」(大学)といった異なる立場で活躍する人たちの声を聴き、まちづくり(エリアマネジメント)について、みんなで考えるきっかけをつくり、そのヒントを得ることが目的でした。
登場ゲストの活動紹介、各地域の事例を題材として、熱い議論が行われ、「都市経営」といった少し難しい話まで踏み込むなか、最大のキーワードは「変わり者」でした。何事も「まずやってみよう」という気持ちが大切で、誰もが失敗を恐れて立ち止まるなかを突き進む「変わり者」が火種をつくれば、その熱意は周りに伝染して、ありふれた日常も何となくいい日に感じるのではないでしょうか。皆さん!ご一緒にまちづくりやって行きましょう!
【シンクタンク機能】
1.宇部中央町ビジョンづくり(グランドデザインの作成)
学生による中央町のまちづくりの指針の提案を行いました。宇部市の中心市街地活性化基本計画やにぎわいエコまち計画やこれまでのYCCUの活動や研究に基づき、グランドデザインを作成しました。今後は作成した提案に基に市民の方々の意見を取り入れ、中央町のまちづくりの指針となるようにグランドデザインをより良い物へ更新します。
2.平和通り社会実験ストリートシーツ
- 出張芝生 -
2018年10月14日に開催されたWAKUWAKUフェスタに引き続き、利用されていない空間を心地良く使うための芝生の設置の検討として平和通りを歩行者天国として、2019年4月28日(第2回)、10月6日(第3回)に社会実験を行いました。前回の調査から、レイアウトの変更や芝生やファニチャーの増加、新たに砂場の設置を行いました。
また、第2回第3回ともに宇部市で活動されているあけぼの学習会さんとコラボし、「みんなの理想の銀天街」をテーマに子供たちと模型作りを行いました。
レイアウト
新設された砂場
4月28日の様子
10月6日の様子
空間を心地良く使うための芝生の設置の検討として平和通りを歩行者天国として、2019年4月28日(第2回)、10月6日(第3回)に社会実験を行いました。前回の調査から、レイアウトの変更や芝生やファニチャーの増加、新たに砂場の設置を行いました。 また、第2回第3回ともに宇部市で活動されているあけぼの学習会さんとコラボし、「みんなの理想の銀天街」をテーマに子供たちと模型作りを行いました。
3.銀天街通行量調査 (2016年と2019年の比較分析の実施)
中心市街地の空洞化問題把握の一環として、2019年11月に下図で示したA・B・C・D・Eのエリア別に中央町銀天街の歩行者・自転車・自動車別の通行量調査と、Bエリアにおける2016年と2019年の通行量の増減を調査しました。時間別の歩行者・自転車・自動車別通行量を調査するため、平日(2019年11月26日(火))と休日(11月23日(土))の朝9時~夜21時までの、12時間における各エリアの通行量の変化を整理しました(図参照)。
まず、休日に比べて平日の歩行者総通行量が17%少ないことが明らかとなりました。
また、他のエリアに比べDのエリアの通行量が多いことは、隣接している住宅マンション等も関係していると判断できる一方、地域コミュニティの拠点としての役割が残っていると考えられるでしょう。しかし、「平日のEエリア」と「休日のBエリア」のように、自動車通行量が歩行者通行量を上回るエリアが存在し、本来の人中心の商店街が自動車の通過のためのエリアも見受けられました。
Bエリアにおける2016年(9月14日(水))と2019年(11月26日(火))の歩行者・自転車・自動車別通行量を比較した結果、歩行者総通行量が40%増加、自転車総通行量が6.2%減少、自動車総通行量が60. 8%減少したことが明らかとなりました。歩行者通行量が増加したのは2016年にできたyccu・ポレポレカフェ・英語教室の影響と考えられるでしょう。
4.しばふ広場上のストリートファニチャー(うべんち)の設計提案
昨年度から取り組んできたストリートファニチャー「うべんち」の設計と共に、1/10の模型を用いて、実際の制作に関する検討を地元の民間企業(株式会社エム・エッチ工業・石原ヒーター製造株式会社)と協議を行いました。
「うべんち」とは、2017年度の回遊道路(ポケットパーク)の学生提案の中で提案されたストリートファニチャーです。宇部市中央町地区にあるしばふ広場の新たなシンボルとなり、滞留空間となるストリートファニチャーを計画しています。
5.コンフリ宇部のリノベーション事業
宇部市中央町の空き家にアーティストの拠点となり、地域住民との交流の場となるような空間であるコンフリart space / bar conflictable cubeを、壁画アーティストの葛谷さんを筆頭に、大学、地元の民間企業と連携しながら、昨年度からの計画や検討を経て、空き家の改修工事、リノベーションを行いました。実際に昨年の12月7日にはアーティストとの交流イベントとして地域住民を交えたプリントワークショップを行いました。内部空間はフレームデザインをコンセプトに木製パレット、電線ドラムなどで構成された空間となっています。食品衛生や消防の許可を得て、今年度の2月28日に無事オープンを迎えました。
【プロモーション機能】
6.しばふ広場のイルミネーション設置
<1>5月25日(土)<もっとHOT!!ビアガーデン>
2019年度初のガーデンフェスタでは市内の飲食店の辛い食べ物を集めました。DJによる音楽と食べ物、ビールを市民の方々に堪能していただきました。さらに今回はポケットパークまで規模を拡大や、ビルの外壁にプロジェクターで映像を投影等、新たな試みを取り入れ、多くの方にご来場いただきました。
<2>6月29日(土)<もっとHOT? カレービアガーデン>
今年度2度目のガーデンフェスタでしたが、雨天のため、ワイワイパークでの開催を行いました。今回は市内の飲食店の4店舗9種類のカレーによるグランプリを行いました。
<3>7月27日(土)<花ビアガーデン>
今回はしばふ広場ではなく、中央街区公園にて行いました。同時にレノファ山口のパブリックビューイングも行われました。ベンチに座り永ながら、花火も堪能でき、いつもとは一味違うビアガーデンと年に1度の特別なガーデンフェスタとなりました。
<4>8月10日(土)<ビアガーデンde盆ダンス>
今回のビアガーデンはお盆の時期のため、ビアガーデンに盆踊りとダンスの融合した“盆ダンス”を行いました。小さなお子様からご年配の方まで皆さんで盆ダンスを楽しまれていました。
<5> 9月28日(土)<JAZZビアガーデンI>
多世代交流スペース・しばふ広場にて、JAZZビアガーデンを開催した。アーティストの方々による生演奏と、おいしい料理の出店により、多くの市民が楽しんでいただけるイベントとなりました。また、これと併せて、空き家を活用して、来年オープン予定のコンフリを出店して頂きました。
<6> 2020年2月15日(土)<JAZZビアガーデンII>
2019年9月のJAZZビアーガーデンIの評判がよかったことで、バレンタインの翌日にしばふ広場で、JAZZの生演奏を聴き、焚き火で暖まりながら、ホットワインと温かい料理を提供するイベントを開催しました。寒空の中、たくさんの方にご来場いただき、焚き火とあたたかい料理で暖まりながら、様々な人に楽しんでいただきました。
7.空地活用イベントの実施<スペインフェスタの協力_9月29日(日)>
多世代交流スペース・しばふ広場&宇部中央銀天街で山口宇部スペインフェスタが開催されました。宇部中央銀天街にはスペイン料理のお店が多数立ち並び、多世代交流スペース・しばふ広場では県内のキッチンカーが多数出店するほか、山口県立大学フラメンコ部によるステージや早飲みを競うスペインのデキャンタ「ポロンチャレンジ」で大いに賑わいました。YCCUは、銀天ステージエリアに人工芝を敷いて、出張しばふ広場を提供し、子供たちの遊び場としてにぎわいを見せ、子連れでも楽しめるイベントになりました。
8.イルミネーション
中央町2丁目のわいわいパークにてサンタクロスロード2019のイルミネーション設営に参加しました。わいわいパークのイルミネーションは、毎年恒例となっており、YCCUのメンバーも未来会議の方々と協力し、設営を完成させました。
わいわいパークのライトアップと併せて、YCCUでもしばふ広場、コンテナ、コンフリ周辺のイルミネーション設営を行いました。わいわいパークと一体的に、中央町が夜中でも明るく安全になるようライトアップしました。
9.宇部市多世代ふれあいセンターイベントの協力
琴芝駅の正面に位置する多世代ふれあいセンターでは、今年度の11/9、12/22、2/2の計3回、子どもから高齢者までが楽しめる「みんな集まれ多世代フェス」が開催されました。このイベントは宇部市と高校生や大学生等の若者が協働して企画・運営することにより実施され、香川高校の高校生等とともに、YCCUの学生もスタッフとして運営に参加しました。
<eスポーツ交流会:11月9日(土)>
近年市場規模が拡大しており、世界中で注目されている「eスポーツ」が体験できる場として、任天堂SwitchやPlay Station 4のソフトなど5種類の有名なゲームを楽しむことが出来ました。
またパラリンピックの公式種目にもなっており、老若男女問わず多世代で楽しめるスポーツ「ボッチャ」も体験することができました。
<謎解き脱出ゲームin宇部:12月22日(日)>
多世代ふれあいセンターの1~4Fまでの各部屋に“宇部市” にまつわる多くの問題が隠されており、各フロア、各部屋、通路などに隠されたヒントを探して問題を解きます。全問正解することで豪華景品が当たる抽選に参加できます。様々な難易度の問題があり、難しい問題には親子で力を合わせて答えを導き出していました。
また謎解き脱出ゲームに併せ、市内在学中の高校生による「若者の目で見た宇部のいいトコ発見」をテーマに制作した「宇部市PR動画」が開催されました。コンテスト形式の発表で、高校生たちの宇部への思いが「動画」で楽しく表現されており、会場は非常に熱い盛り上がりをみせました。
<チョコレートフェス:2月2日(日)>
バレンタインデー直前チョコレートにちなんだイベントとして、多世代ふれあいセンター1Fにてマルシェ出店、総合福祉会館3Fにて料理教室、屋外にて市内飲食店出店を開催いたしました。
今回は女性向けのイベントとして多くの女性参加者で賑わいました。
親子で楽しめるアクセサリーやフェイクスイーツのワークショプ、チョコレートを食材としたケーキ作りを親子連れで楽しめるイベントとなりました。
10.視察対応
<国士舘大学>
12月13日、コンテナとしばふ広場、宇部スタートアップ等を長崎県対馬振興局管理部総務課の方々が視察されました。
<長崎県対馬振興局管理部総務課>
12月13日、コンテナとしばふ広場、宇部スタートアップ等を長崎県対馬振興局管理部総務課の方々が視察されました。
<国交省中国地方整備局による官民連携・低未利用地に関するワークショップ・視察>
1月14日、全国の中でも先進的な官民連携による低未利用地の活用に関する事例として、にぎわい宇部(銀天街)にて国土交通省中国地方整備局主催のワークショップが開催されました。このワークショップはは中国地方整備局管内の地方公共団体職員の方々を対象としており、約20名の中国地方の行政職員の方が参加されました。中心市街地に発生する低未利用地の活用の事例説明と研修も兼ねたワークショップとしてグループディスカッションが行われ、まちづくりの専門家・ファシリテーターとして来られた東京大学 助教の泉山塁威さんから空地活用の全国的潮流と先進的事例の紹介、そして宋先生や宇部市の職員、ポレポレカフェオーナーの富岡さんから中央町の公民学が連携したまちづくりについて説明されました。
<韓国・漢陽(ハンヤン)大学>
2月5日(水)には、韓国・漢陽(ハンヤン)大学の国際学大学院日本学科田英洙教授と共に、大学院の講師及び博士課程の学生約5名の方がYCCUの視察に来られました。
<北九州市立大学>
2月17日(月)、北九州市立大学の地域創生学群に所属する小林先生とゼミの学生が視察に来られました。大学では地域の再生と創造を目指したマネジメントを学んでいるということで、コンテナの設立経緯や運営について聞かれていました。北九州市立大学内にある大きな中庭をしばふ広場のように活用していきたいとのことです。
<東京二子玉川エリアマネジメント団体(一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ)>
2月25日(火)には、東京世田谷区二子玉川エリアマネジメント団体の方々が、YCCUの視察に来られました。
<東京価値総合研究所>
3月9日(月)には、東京価値総合研究所の方がYCCUの視察に来られました。
<国土交通政策研究所>
3月17日(火)には、国土交通政策研究所の方がYCCUの視察に来られました。
【プラットフォーム機能】
11.Uサロンの実施
<第1回>
7月2日(火)に令和の第一回目となるUサロンが開催されました。
今回は、学生作品の発表会!YCCUメンバーが、宇部市を対象とした建築作品をプレゼンしました。
今回は、若者クリエイティブコンテナの前にある、しばふ広場にて行いました。
発表会の後は懇親会!軽食やお酒を片手に交流を行いました。
彫刻を愛する市民の方(田村賢二郎氏)に特別講演をしていただきました。
宇部市を対象とした建築作品を市民の方々に発表し、意見交換を行うことで、お互いの理解を深めることができました。
<第2回>
7月26日(金)に第2回Uサロンが開催されました。
今回は前半後半の二部構成となっており、前半は19:00~21:00に山口大学生の学生作品の講評会でした。テーマは、「地域コミュニティ施設-宇部市に市民活動の拠点をつくる-」です。学生13名の4グループと講師4名が。約3か月掛け、創り上げた建築・都市空間・まちづくりの提案でした。
そして後半は21:00~より、葛谷春光堂の葛谷さんによる講演会が開催されます!葛谷さんは昨年11月に開催されたUBEビエンナーレにて、中央町をテーマにした「日常劇場 All the world’s a stage」に取り組まれました。その葛谷さんがまた宇部に帰ってきて下さり、これまでに自身が取り組まれてきた活動の紹介とともに、「コミュニティ×アート」というテーマについてご講演して頂きました。
<第3回>
第3回Uサロンは、2020年2月20日に常盤町1丁目常盤スマイルマーケット(旧山口井筒屋宇部店)にて開催されました。
今回は岐阜県多治見町にて、まちづくり会社に所属し、活躍されています岡部 青洋(おかべ あおひろ)さんにご登壇いただきました。約35名の宇部市民や行政、まちづくり会社の方々のご参加の中、2時間多治見市やまちづくり活動のお話を伺いました。
市営駐車場や駅前渓用広場の指定管理による運営、通常のレンタサイクルとは異なるマウンテンバイク等の機能・デザインの優れた自転車による運営、カフェ温土の運営など、学べることが盛り沢山でした。
【シンクタンク機能】
1.「UBE GRAND DESIGN」の作成
「UBE GRAND DESIGN」は、YCCUメンバーが提案する宇部の在るべき未来像を描いたもので、2019年の4月から動き出し、約1年半かけて検討を行い、1冊の冊子(約80ページ)として製作を行いました。この提案では「Open City Ube」を掲げ、その将来像の実現に向けた4つのコア「Mobility Core」「Business Core」「Amenity Core」「Coummunity Core」を定めました。さらにそれに該当する「14の戦略」を実践していくことで、地区の課題解決にも繋がり、掲げる将来像が日常になる未来を目指しています。
2.オープンストリート宇部(Openstreet UBE):コロナ道路占用特例実施の協力
新型コロナウイルスにより多大な影響を受けた地域の飲食店を助けるために、店舗の前の歩道空間を利用してテラスを設置し、コロナ禍での飲食店経営をサポートするプロジェクトを行いました。2020年8月5日から11月30日まで実験的に行い、11月30日以降は実施期間を延長し、テラスの常設化を検討しています。YCCUは、株式会社にぎわい宇部に協力し、警察協議に必要な図面作成等を行いました。また、「風と触れ合うダイニング!」というコンセプトをもとに、テラス運用ルールつくり、告知(HP作成)を行いました。
参照: http://openstreet-ube.com/
実施様子:
3.Ube Parklet社会実験の提案
常盤町一丁目スマイルマーケット(トキスマ)に面する副道の路上駐車場の一部を市民のための休憩スペースに変え、キッチンカー等と連携した溜まり場を形成する社会実験の検討を行いました。コロナの影響により、実現には至ってないが、常盤通りの公園的歩行空間への整備と関連した社会実験として来年度(2021年度)の実現に向けて検討を進めています。
4.まちなかの「健康づくりの場」の提案
中心市街地に健康・医療まちづくりの場を提供することを目的とし、山口県宇部市新川地区を対象に、新たな福祉・交流拠点の計画(案)を行いました。
5.中心市街地の駐車場及び空きビルの現況調査
中心宇部市中心市街地(宇部新川駅・琴芝駅周辺)の駐車場と重点整備地区及び近隣における空きビルの調査を行いました。学生スタッフの7人により、令和3年2月13日(土)、17日(水)、19日(金)の3日間で、平成31年の調査データを元に駐車場の位置・駐車可能台数、空きビル位置の確認と更新を行いました。
6.常盤通りの「公園的歩行空間」の提案
宇部市の人口減少などに伴う車の通行量の減少や、車道に対する安全性の確保のために、常盤通りの副道を可変的な利活用が行える空間に転換できないかを検討するための計画(案)を作成しています。国土交通省の「ストリートデザインガイドライン」にも提示されているように道路の「人のための空間」への展開が求められている中で、アクティビティを誘発する空間、道路における通行と滞在の離隔、人が居心地良いと感じれる広さ、車道からアクティビティの見える化などを確保していくための提案を行っています。
【プロモーション機能】
7.TAKE OUT PARK(ING)の開催 : 6月7日(日)
まちなかイベント実行委員会の主催で行った「TAKE OUT PARK(ING)」では、近隣飲食店の支援とまちなかの活性化のためのコロナ対策として、約100台を止められる中央町パーキング(ホテル河町跡地)を利用したテイクアウトイベントを実施しました。YCCUのメンバーも参画し、事前準備からイベント運営まで協力を行いました。出店には、中央町パーキングに隣接しているお肉バルUNIさん・虎の子さん・ポレポレさん・Reste Paletteさん・GyaAteeさんに協力して頂きました。
基本的にテイクアウトを目的としていましたが、せっかくまちなかまでに来られる方々の軽く食事できるスペースを設けるとのことで、ポケットパークと芝生広場に2mのソーシャルディスタンスを確保したテーブルを用意しました。
イベントが始まる11時になると、一気に来客の方々が増えて、蜜を避けることが大変でしたが、皆さんの協力で安全に実施することができました。また、日曜日の飲み屋街では中々見られない車が並んでいる様子も見られました。
イベント・活動の様子:
8.しばふ広場の活用<第2回ガイア祭の協力>: 8月16日(日)
8月15日(土)に第2回ガイア祭が多世代交流スペースのしばふ広場で開催しました。しばふ広場の利活用活動の一環として、YCCUは協力を行いました。炭焼きや揚げ物料理をあてにお酒を飲んだり、子供たちはプールやヨーヨー釣り、アニメ鑑賞ブースなどで楽しむ姿が見受けられました。コロナにより外出しずらい状況下でありますが、密を回避しつつ、たくさんの方に足を運んで頂き、活気のあるイベントとなりました。
イベント・活動の様子:
9.多世代交流スペースの駐車場等の看板デザイン
近年、道路沿いに違法駐車が増えており、YCCUやカフェ等の運営にも影響を及ぼしていることに対し、違法駐車禁止の看板を設置することになりました。単なる禁じるものを示す看板ではなく、全体の案内も含めて、デザインされた看板を計画し設置を行いました。
設置の様子:
10.イングリッシュガーデンの照明設置の協力
今年にYCCUコンテナーの反対側にイングリッシュガーデンが整備されましたが、夜間照明が設置されてなかったため、まちの安全・防犯・治安のために夜間照明の設置を行いました。ソーラーパネルのLEDを活用するなど、電気代の掛からないように工夫をしています。
イングリッシュガーデン及び夜間照明設置後の様子:
11.学生モクタンカンワークショップ-しばふ広場ファニチャーづくり:10月24日(土)
コロナの様子を見ながら、小さなイベント・WSとして、学生主導によるモクタンカンワークショップをしばふ広場にて行いました。具体的にはモクタンカンを利用してしばふ広場に置く新しいファニチャーの制作を行いました。モクタンカンという材料を組み立て、ファニチャー(タープとベンチ)を作った。タープの布と椅子の座面の布を縫い合わせるところも大学生メンバー同士で行っています。マスクを着用など、コロナ対策もしっかり守りながら、子供や市民と共に製作WSを行いました。本WSは、しばふ広場で行われたキッチンカーイベントも合わせて実施し、地域の方もたくさん訪れて頂きました。
ワークショップの様子:
市民に使われている様子:
【プラットフォーム機能】
12.「Uサロン」の開催
2020年度では、地域交流会であるUサロンを3回実施しました。第1回(2020年5月29日(金))では、「リノベーションとまちと人」という題名で、下関の実践の場で活躍している木村大吾氏を招き、講演を行いました。
第1回Uサロン<5月29日(金)>
コロナ対策として、ZOOMによるオンラインUサロンを行いました。
第2回(2020年8月7日(金))では、YCCUで提案した「Ube Grand Design」の発表会を行いました。
第2回Uサロン<8月7日(金)>
今回はうべスタートアップを会場として発表を行いましたが、3密を避けるために、Zoomを活用したオンラインでの視聴を可能にすると共に、第2会場として隣のコンフリにも席を設けつつ、遠隔による参加もできるようにしました。
発表後には、参加者の方からも交通や、駐車場、ストリートなど様々なテーマに関するご意見を頂き、活発な議論を行うことができました。頂いた意見を参考にグランドデザインのブラッシュアップを行いながら、製本化を行いました。
第3回Uサロン<2021年3月29日(月)>
第3回では、「空き」を活かした実践活動を行っている株式会社バルーンの鈴木亮平氏を招き、講演を行いました。コロナウイルス感染拡大防止を考慮して、しばふ広場ではなく、オンライン(zoom講義)にて行われました。
『空き』を活かして風景を生み出す」をテーマに、千葉県柏市で行っているカシニワ制度(低未利用地利用)や、「たなカー&ぷらっと」(移動サービス)、シェアキッチン・シェアオフィスなどの活動についてお話を伺いました。今後の宇部市の低未利用地活用や、場所・体験をシェアすることなどについて共に考える機会となり、有益な時間でした。
13.国土交通省中国整備局の公共空間や低未利用土地の活用に向けたワークショップの実施
2020年度国土交通省中国整備局の「公共空間や低未利用地の活用にむけたワークショップ」の第1回現地開催(1月12日(火))を多世代交流スペースにて行われました。会場は、今年度7月に移転・オープンした「宇部スタートアップ」でした。昨年度と同じくYCCU代表の宋先生と日本大学・ソトノバ代表理事の泉山先生を招き、3自治体と約10か所の聴講自治体により開催しました。
今回は、COVID-19の中で、事務局のみ宇部に集まり、全ての参加者はZOOMオンラインにより繋ぎワークショップを実施しました。現地調査に関しても動画を取り、編集して後にお送りするような形を用いています。コロナの中でできることを考えながらワークショップの形式も変化してきています。宇部の紹介では、今年度の活動として、(株)にぎわい宇部・石井氏から「Open Street Ube」活動についてのご紹介と、水曜0次会を主導的に行っているまちづくり団体未来会議・藤重氏からのご紹介がありました。
ワークショップと「Openstreet Ube」参加店舗の店主のインタビュー様子:
【シンクタンク機能】
1.「常盤通りの公園的歩行空間」の提案書の作成
YCCUでは、宇部中央町グランドデザイン(2020)に掲げられた「戦略12:花と緑が溢れる豊かな都市空間の創出」の一環として、「常盤通りの公園的歩行空間」の提案を行っています。
本提案にあたっては、現在のまちが抱える課題をふまえ、コンセプトを設定し、その基本的な計画内容が分かる提案書を作成しました。
今後は、社会実験や大学の授業との連携など、多様な活動を通じて、常盤通りが時代の変化や多様なニーズに柔軟に対応できる「可変性」を持ったストリートとなることを目指しています。
2. 社会実験TOKIWAIKOTの空間デザインの提案及び実施協力
常盤通りのウォーカブルなまちづくりを推進するため、2021年11月13日(土)・14日(日)に実施された社会実験に向けて、空間提案を行うとともに、実験に関する各種調査を実施しました。
この社会実験「TOKIWAIKOT(ときわいこっと)」は、車中心の道路空間から人中心のウォーカブルな空間への転換を目指した取り組みです。副道を単なる駐車スペースではなく、キッチンカーの出店、くつろぎスペース、子どもが遊べるエリアなど、多様なアクティビティが共存する空間として活用し、歩くこと自体が楽しい多様な体験を提供することを目的としました。
本実験は、周辺商店街や商工会議所、地域民間企業のサポート、そして宇部市の手厚い協力のもと、約4か月にわたる準備期間を経て実現に至りました。
3.社会実験TOKIWAIKOTのアクティビティ調査
2021年11月13日(土)・14日(日)に実施した社会実験「TOKIWAIKOT」では、来場者へのアンケート調査を通じて、「常盤通りの現状認識」「空間に対する満足度」「滞留密度」に関するデータを収集しました。
4.中心市街地の駐車場及び空きビルの現況調査
宇部市中心市街地(宇部新川駅・琴芝駅周辺)において、駐車場および重点整備地区・その周辺に位置する空きビルの調査を実施しました。令和3年2月19日から22日にかけて、学生スタッフ8名により、駐車場の位置や駐車可能台数の確認、ならびに空きビルの位置情報の確認と更新作業を行いました。
【プロモーション機能】
1.しばふ広場活用集客イベント
昨年は新型コロナウイルスの影響により開催が困難だった「ガーデンフェスタ」ですが、本年は十分な感染対策を講じたうえで実施しました。会場にはキッチンカーや屋台が並び、飲食ブースが設けられ、多くの地域の方々で賑わいました。
また、今年度の取り組みとして、インスタグラムを活用した開催情報の発信を行い、集客効果が見られました。さらに、昨年度のワークショップで制作された「モクタンカンベンチ」も会場内で活用されており、他の活動とのつながりや継続性が感じられる場面も見られました。
・盆踊り(7月24日)
地域事業者による飲食ブースの出店に加え、櫓や照明の設置、よさこいや盆踊りのための活動スペースや来場者が滞留・交流できる空間の整備にも取り組みました。これにより、芝生広場を活用した地域の方々が自然と集い交流できる、にぎわいのある「お祭り空間」を創出しました。
2.ベンチ・ペイントワークショップ (10月24日(日))
地元の子どもたちと一緒に、しばふ広場のベンチの塗り替えワークショップを行いました。色褪せていたベンチは、まず解体とやすり掛けを行い、朽ちた部分は丁寧に補修。その後、ワークショップ当日には多くの子どもたちが集まり、楽しみながら鮮やかに色を塗りました。
生まれ変わったベンチは、広場を彩る魅力的な存在となり、座面部分には木目を活かしたデザインを取り入れるなど、細部にもこだわっています。今後、このベンチがしばふ広場の風景を彩り、地域の皆さんに愛着を持って大切に使っていただけることを期待しています。
3.しばふ広場の環境改善
昨年度(2000年)に学生ワークショップで作ったタープとしばふ広場のとなりのイングリッシュガーデンにあった机の修繕を行いました。
地域の方々が心地よく滞留できる空間づくりに向けて、私たちはワークショップなどを通じてファニチャーを制作するだけでなく、近年SDGsでも掲げられている「つくる責任、つかう責任」を意識した取り組みを、今後も継続的に進めていきたいと考えています。
4. まちなか上映会の企画
しばふ広場の活用提案の一環として、夜間の広場に新たなにぎわいを生み出すことを目的に「まちなか上映会」を実施しました。夜間は暗く活気が少ないしばふ広場において、子どもから大人まで楽しめる映画コンテンツを提供し、地域の新たなアクティビティ創出を図りました。
本年度は、しばふ広場で2回(第1回:6月26日「ラグジュアリービアガーデン」、第2回:8月7日「まちなか上映会」)、また常盤通りにて1回(11月13日「TOKIWAIKOT」)の上映会を開催しました。
5.インスタグラムの新設と発信
コロナ禍によりYCCUへの来場者が減少する中、2021年6月よりインスタグラムアカウント「若者クリエイティブコンテナYCCU」を新たに開設し、イベント情報の発信や開館状況のお知らせ、日々の活動報告、イベント開催の告知などを行ってきました。
投稿に対しては、利用者の方々から質問や応援のコメントが寄せられ、また「YCCUを知るきっかけになった」といった声も届いており、インスタグラムが新たな情報発信のプラットフォームとして有効に機能しています。
6.YCCUの視察
‣東京大学の研究チーム:2022年3月10日(水)
‣宮島口みらい協議会・廿日市市:2022年3月25日(金)
7.フラワーガーデンのお花ネームプレート製作
しばふ広場に隣接するフラワーガーデンに、花のネームプレートを設置しました。24種類の花のイラストとネームプレートのデザインを制作し、年度末にはそれらをまとめた花図鑑も完成。ネームプレートはフラワーガーデン内に設置し、来園者が花の名前や特徴を楽しみながら学べるようにしました。あわせて、花図鑑はYCCUコンテナ内に掲示し、広く活用いただけるようにしています。
【プラットフォーム機能】
1. 若者クリエイティブコンテナ(YCCU)の施設運営および管理
YCCUは、大学教員5名、学生7名、マネージャー2名の計14名で構成され、交代制により毎日1名が常駐して施設運営を行っています。具体的な管理・運営のスキームについては、以下の図に示しています
2. Uサロンの実施
〈第1回:2021年6月25日(金)19時30分〜21時〉
地域交流の場として、Uサロンをしばふ広場にて開催しました。第1回では、2020年度の大学設計課題の中から、宇部市を敷地とした2作品の発表を行いました。
1作品目は、セントラル硝子コンペ応募作品「BACK AVENUE」。スケートボード、いわゆる「スケボー」をキーワードに、都市空間の新たな活用提案を行いました。
2作品目は、卒業設計作品「まちへの処方せん」。老老介護や大学生と地域とのつながりの希薄化、衛生環境の悪い高齢者住居といった、医学的治療だけでは解決できない地域課題に対し、建築を通じて社会的な健康の実現を目指した提案を行いました。
当日は約30名が参加し、大学生のみならず地域住民や行政職員など多様な立場の方々から意見や感想をいただき、有意義な議論の場となりました。
〈第2回:2021年7月29日(木)19時30分〜21時30分〉
第2回のUサロンも前回同様、しばふ広場にて開催しました。今回は、2021年度の大学授業の一環として取り組んでいるセントラル硝子コンペ(テーマ「交感する空間」)に向けた4グループの中間発表を兼ねた会となりました。
当日は約20名が参加。作品制作の場となる空間を提案したグループもあり、美術活動を行う方からの実践的な意見や、地域住民の視点からのコメントなど、多様な立場からのフィードバックが寄せられました。中間発表として貴重な学びの場となり、今後の提案づくりに向けて大きな収穫を得る機会となりました。
【シンクタンク機能】
1. 中央町空き物件の再生・リノベーションに関する検討(M1授業)
若者クリエイティブコンテナに隣接する空き店舗(旧・ワタナベ化粧品店)を対象に、山口大学大学院創成科学研究科「建築設計特論」の課題として5つのリノベーション案が提案されました。
これらの提案は、Uサロン(7月22日(金)19時30分〜21時)にて、地域住民をはじめとする参加者に向けた発表会として公開され、意見交換の場が設けられました。
2.宇部市常盤通りウォーカブル推進協議会ぎわい創出検討部会の資料作成及びワークショップ運営協力
2022年4月14日(木)より、年度内を通じて学生メンバーが「にぎわい創出検討部会」に参加し、各テーブルでキュレーター役を務めながら、議題に沿って市民の方々とともに「今後のときわ通りの整備方針」について意見交換・議論を行い、その内容をとりまとめる役割を担いました。
また、協議会での議論内容は学生がニュースレターとして整理・作成し、次回の協議会開催時には、そのニュースレターを活用して前回の内容を振り返りながら、議論をスムーズに進行することができました。
■にぎわい創出検討部会WSニュースレター:宇部市常盤通りウォーカブル推進協議会にぎわい創出検討部会|宇部市公式ウェブサイト
2.にぎわい創出検討部会の社会実験(TOKIWAIKOT)案の検討・調査
学生が常盤通りにおける企画・調査検討・空間デザイン・什器発注・什器や造作の搬入・搬出の日程調整などを進める中で、専門的な知見を持つ関係者が集まり、企画空間の実現に向けた話し合いを行う場として定例会を開催しました。
この定例会は、調査内容に関する詳細な意見交換や、安全な管理・運営のための規則や連絡方法、手続きの確認を目的とし、9月13日から社会実験開始当日の11月12日まで継続的に実施されました。
学生は各回の定例会において進捗報告を行うとともに、什器の搬入作業や当日の設営作業に向けた段取り確認のための資料作成にも取り組みました。
また、社会実験の実施期間中(1か月間)には、通行量調査や駐車場稼働率調査、横断歩道の短縮に伴う利用満足度調査など、さまざまな調査を実施し、その結果を取りまとめました。
【プロモーション機能】
1. 多世代交流スペースの芝生広場を活用したガーデンフェスタ
❶第1回:5月22日(土)
1年ぶりに、昼間開催の【Luxury Beer Garden 2022】が実施されました。今回は飲食に加えて、屋外で卓球、巨大オセロ、ボッチャ、映画鑑賞など、さまざまな無料コンテンツを用意し、お子様連れの方々も楽しめるビアガーデンとして開催されました。
❷ 第2回:6月18日(土)
今回は「食」と「音楽」を楽しむビアガーデンを開催しました。前回の無料で遊べるコンテンツに加えて、じゃんけん大会やスイカ割りも行い、子どもから大人まで大いに盛り上がりました。夜には学生シンガーによるライブ演奏が行われ、音楽とともに楽しむ魅力的な空間が生まれました。今後も、昼も夜も心地よく滞在でき、地元学生の発表の場として、また家族が安心して楽しめる「しばふ広場」であり続けたいと考えています。
➌ 第3回:7月16日(土)
今回は、高級車の展示、じゃんけん大会、スイカ割り、音楽演奏など、多彩なプログラムを実施しました。
夜には涼しい風が吹き、しばふ広場はビールを片手にゆったりと過ごせる心地よい雰囲気に包まれました。普段なかなか間近で見ることのできない高級車の展示には、多くの来場者が大興奮。会場全体が盛り上がりを見せました。
❹ 第4回:8月6日(土)
今回は、渡辺翁記念会館で開催された3X3(3人制バスケットボール)の試合にあわせて、ビアガーデンでもさまざまなイベントを実施しました。おいしい料理とともに、音楽やスポーツを楽しめる盛りだくさんの内容となりました。
イベントでは、フリースロー対決やフリースタイルフットボーラーによるパフォーマンス、銀天街のダンススタジオCRUNKによるダンスパフォーマンスなど、多彩なプログラムが展開され、いつも以上に歓声が飛び交うにぎやかな雰囲気となりました。
地元の方々が多く関わり、地域の魅力が詰まった素敵なイベントとなりました。
⑤ 第5回:9月24日(土)
今回は、凄腕の高校生から熟練のジャズバンドまで、さまざまなパフォーマーの方々にご参加いただきました。
けん玉プレーヤーのYuzukiさん(宇部市在住の高校生)は、けん玉の魅力をグローバルに発信しており、当日は見たこともないダイナミックな技を次々と披露してくださいました。
高校1年生の澄川君も、美しい演奏で2曲を披露。
さらに、NSSさんをはじめとした3組のバンドによる演奏も行われ、会場はジャズの音色に包まれました。
音楽と食をともに楽しめる、心地よいひとときを提供するビアガーデンとなりました。
⑥ 第6回:12月17日(土)
今回は、今年から新たにクリスマスマーケットを開催しました。限定100食の和牛ステーキをはじめ、さまざまな温かい料理やキッチンカーでのフード販売、雑貨販売が行われ、会場をにぎわせました。
また、クリスマスライブやサンタクロースによるお菓子配り、イルミネーションの演出により、クリスマスの雰囲気を存分に感じられるイベントとなりました。
寒さのなか、焚き火を囲んで温まりながら、普段とは異なる特別な雰囲気に包まれたしばふ広場には、多くの来場者が足を運び、賑わいを見せました。
2.芝生広場等を活用したワークショップの実施
2022年度11月13日〜12月10日の約1か月間、常盤通りで実施された社会実験「Tokiwaikot 2」に向けて、「お花のプランターへの植え替え作業」と「A看板のペイント」ワークショップをYCCUのしばふ広場で開催しました。
本ワークショップは、市民や子どもたちに「道路空間で楽しむ」という体験を提供するとともに、社会実験の空間デザインに自ら関わる機会を設けることを目的としています。自分たちの手でプランターや看板を彩ることで、地域空間に愛着を持ち、まちづくりへの参加意識を高めてもらうことを意図して実施しました。
(1)ペイントワークショップ
(2)ワークショップ後の管理
①植え替えたプランター
ワークショップ後、植え替えが不十分で枯れてしまう花も多く見られたため、花の購入先の方と相談のうえ、担当学生が責任を持って再度しっかりと植え直し作業(定着作業)を行いました。その後は週3〜4回の頻度で水やりを実施しましたが、ときわ通りには安定的に水撒きができる設備がなかったため、花への水やり作業が非常に大きな負担となることが課題として明らかになりました。
なお、社会実験終了後も、5月初旬まで咲く寒さに強いパンジーやビオラを選定していたため、現在もYCCU周辺のイングリッシュガーデンなどに美しい花を咲かせ、まちに彩りを添えています。
②A看板
A看板は、黒板塗料を用いることで表記内容を自由に書き換えられるフレキシブルな仕様としました。そのため、社会実験期間中には注意喚起や目印用の看板として活用され、また、しばふ広場でのイベント時には案内板や子どもたちの落書きボードとしても利用されるなど、地域の方々に親しまれています。
(3) コンフリ宇部と連携した子どもアート教室の実施:5月8日(日)
コンフリ宇部のオーナーであり、東京藝術大学出身の葛⾕さんのご指導のもと、子どもアート教室が開催されました。
今回は「フロッタージュ」という技法(表面がでこぼこした物の上に紙を置き、鉛筆などでこすることで凹凸の模様を紙に写し取る方法)を用い、身の回りのさまざまな素材や形を写し取る体験を行いました。その後、写し取った模様を切り貼りし、再構成して新たな絵を作り上げるプログラムが実施され、子どもたちは自由な発想で作品づくりを楽しんでいました。
(4) 中央町エリアの各種イベントへの協力:野菜マルシェの実施協力:3月26日
しばふ広場の日常的な利用を促進する取り組みの一環として、農業活動に取り組んでいる山口大学の学生と協力し、地元の農家の方々にご出店いただいて野菜マルシェを開催しました。
今回は「ワクワクマーケット」との同時開催の効果もあり、約70名の来場者があり、全体では5万円を超える売り上げがありました。
今後は、しばふ広場でのビアガーデンや昼間のイベントと組み合わせながら定期的に開催し、地域に根付いた催しとして発展させていくことを目指しています。
(5) しばふ広場の使用方法の提示
SNS(インスタグラム)において「みんなに学ぶ!しばふの遊び方」という企画をスタートしました。
これは、しばふ広場の認知度や利用が拡大している一方で、実際の利用状況が可視化されていないという課題に着目した取り組みです。
利用者の方に許可をいただいた上で使用風景を撮影し、共通のデザインフォーマットでインスタグラムに投稿することで、さまざまな人のしばふ広場での楽しみ方を周知するとともに、利用状況を「見える化」することを目指しています。
(6) 看板設置
隣接するPOLEPOLEカフェで使用されていたメニュー看板を活用し、しばふ広場に情報掲示板を設置しました。この掲示板には、コンテナやフランキーランドをはじめとする周辺施設のメニューやイベント情報を掲載しています。
これにより、周辺店舗の商品やサービスの販促効果が期待できるほか、しばふ広場の継続的な利用者増加にもつながることが見込まれます。
掲示方法については、既存のチラシなどを簡単に差し込める仕様とすることで、常に最新の情報が更新しやすいよう工夫しています。
今後は、看板が遠くからでも一目で情報掲示板として認識されるよう、「情報掲示板」などの装飾を加えることを検討しています。
加工中の写真と完成後の写真
(7) ターポリン設置
「トキワイコット2」(2022年)で使用したターポリン(YCCUやトキワイコットの内容をイラストや文章で紹介した幕)を、しばふ広場内に設置しました。これにより、資材の再活用を図るとともに、YCCUの活動内容や取り組みを周知することを目的としています。
今後は、こうした掲示物を通じてYCCUの認知度向上を図り、しばふ広場の利用者自身が広場の活用方法を主体的に考え、自由に活用していく環境づくりにつなげていくことを期待しています。
(8) レンタルサイクルサービスの開始
しばふ広場を拠点とし、宇部新川駅や新天町商店街など宇部市内の移動手段としてのレンタサイクル需要を確認したうえで、サービスの導入を進めました。特に、2021年12月24日から2022年5月8日まで開催された「まちじゅうエヴァンゲリオン第一弾」企画による来訪者の利用も見込んで、4月よりレンタサイクルの運用を開始しています。
サービス開始にあたり、告知用チラシを作成し、周辺のホテルへの掲示協力も行いました。さらに、YCCU前のA型看板やインスタグラムでの情報発信も活用し、利用促進に取り組んでいます。
【プラットフォーム機能】
1. Uサロンの開催(M1授業)
2022年7月22日(金)19時30分〜21時
今年度のUサロンは、昨年同様しばふ広場にて開催し、2022年度大学院授業「建築設計学特論」における『商店街空き店舗の新たな提案』の最終講評を兼ねて実施しました。
当日は約20名が参加し、学生が制作した模型を囲みながら、大学教員による講評に加えて、宇部市に暮らす地域住民の視点からも活発な意見交換が行われ、さまざまな角度から提案に対するフィードバックが得られる貴重な機会となりました。
また、宇部市長にもご参加いただき、これからの宇部のまちづくりについて、学生と市民が語り合う充実したUサロンとなりました。
【シンクタンク機能】
1.社会実験(TokiwaikoT3)の実施と調査分析
9月23日〜10月23日までの1か月間にわたって開催されたTOKIWAIKOT3の企画・空間設計提案と共に社会実験中の運営方法の提案、駐車場調査を行いました。
空間提案ではこれまで行なってきたTokiwaikoT、常盤通り協議会での意見を踏まえて、ボスティビルド前を『アーバンスポーツエリア』、中津瀬神社前を『せせらぎエリア』、キッズラップ前のエリアを『キッズエリア』西京銀行前を『健康エリア』として各エリアの空間デザイン、これに伴う什器デザイン及び施工をしました。
2.新天町空き物件の再生・リノベーションに関する検討
新天町の空き物件の再生を目的としたプロジェクト『リボーンプロジェクト』に学生提案として参加しました。学生提案と新たな事業を思案する市民の方々をマッチングし、事業計画を含めた持続可能な店舗デザインを提案し、実現に向けた調整を行いました。
3.空き物件の暫定的活用
昨年度(2022)、大学院の授業として「中央町空き物件の再生・リノベーションに関する検討」としてコンテナの隣の空き店舗の改修案をUサロンを通して市民に発表しました。今年度(2023)、実際の物件を使っていく方法として、第6回、第7回ビアガーデンにて滞留空間として市民に解放しました。店舗内、陳列棚の清掃等を行い、照明を工夫することによりおしゃれな滞留空間を実現し、多くの方に使っていただきました。
【プロモーション機能】
1.多世代交流スペースのしばふ広場を活用したビアガーデン
①第1回:5/27(土)
2023年度第1回目のビアガーデンでは美味しい料理と野菜マルシェ、よさこいの演舞が行われました!じゃんけん大会等の催しもあり、大変盛り上がりました。
②第2回:6/27(土)
2023年度第2回目のアガーデンでは、じゃんけん大会に加え、スイカ割り、ジャグリングや歌の演奏パフォーマンスが行われました。毎年恒例となったスイカ割りでは大変白熱する様子が見られました。
③第3回:7/29(土)
烏養祐矢氏のトークショー、レノファ山口の観戦イベント、スーパーカーの展示が行われました。レノファの応援に駆けつけた方々が多く、大変白熱した観戦イベントとなりました。
④第4回:8/26(土)
第4回のビアガーデンのテーマは、「縁日」でした。屋台が立ち並び、型抜きやヨーヨー釣りなどの懐かしい遊びが多く用意されていました。アーティストインレジデンスにて宇部に滞在されていた、野口竜平さんによる「蛸みこし」の開催もされました。
⑤第5回:10/7(土) 中津瀬神社周辺にて、出張ビアガーデンが開催されました。普段芝生広場で行っているビアガーデンが、常盤通りで実施した社会実験「TOKIWAIKOT」に合わせて出張しました。参道と鳥居の先にステージが用意され、バンドやダンスの披露が行われました。神社の方々のご協力により、大変盛り上がりました。
⑥第6回:12/16(土)
SINKAWAクリスマスマーケットとして、芝生広場にてビアガーデンが行われました。ゴスペルの演奏、コンテナ隣にある空き店舗のワタナベ化粧品店の活用が行われました。
⑦第7回:2/10(土)
12/16(土)12月に開催されたSINKAWAクリスマスマーケットは雨天により来訪者が少なかったため、リベンジ版として、芝生広場にてビアガーデンが行われました。前回と同様にゴスペルの演奏、コンテナ隣にある空き店舗の活用が行われました。加えて焚き火台の設置により多くの人が暖まることのできる空間を用意しました。
2.Uサロン
〈第1回:2023年7月28日(金)19時半~21時半〉
第1回目のUサロンでは、昨年と同様しばふ広場で実施し、2023年度における大学院授業の一環として、建築設計学特論「石炭記念館の新たな提案」の最終講評を兼ねて行われました。
宇部の歴史を今に伝える宇部市石炭記念館は日本初の石炭記念館であり、建設から54年が経っています。宇部にとって重要なこの空間の今後の在り方について設計、考案したものを発表しました。。
学生の提案を受けて、大学教員の講評だけでなく、石炭記念館関係者や宇部市に住む地域住⺠の目線からの意見など提案に対してあらゆる視点からの講評となり、これからの宇部のまちを学生と市民で語り合う充実したUサロンになりました。
〈第2回:2023年2月22日(木)18時~20時〉
第2回目のUサロンでは、山口大学の建築・都市デザイン研究室とYCCUが今年度取り組んできたこととして、「社会実験」に焦点を当てた報告会をうべスタートアップで実施した。今回は現地とオンラインの両方で開催し、宇部市の地域住民に限らず県外からも多く参加いただきました。
「まちづくりの原動力となる様々な社会実験と中心市街地再生への活かし方」をテーマに、学生としてのプロジェクトの関わり方や取り組みについて、そしてそこで得た知見を宇部市の中心市街地でどのように活用できるかの提案を行い、学生、行政、民間など様々な視点から語り合うUサロンになりました。
3.中央町エリアの各種イベントへの協力
①新長州ファイブの活動
しばふ広場にて宇部市・山陽小野田市の農家と一緒に野菜販売のマルシェを実施しました。毎月1回の出店では、徐々にイベント内で来訪者に認識されていくようになりました。農家と購入者の会話も多く、次年度以降に開催した際、「ぜひ訪れたい」という声も多くいただきました。
来年度も引き続きイベントに参加し、農業を行う団体(新長州ファイブ)と地域の農家とイベント参加者とYCCUの学生がより一体となって中央町を盛り上げていけるきっかけになるように活動していきます。
②コンフリ店舗の昼間利用
2023年度から昼間の営業店舗が撤退したコンフリにおける昼間の有効利用として学生カフェを提案と運営を行いました。初回は40人の学生が集まるBBQ形式で場所の認知を行い、イベント的な利用及び日常営業を行いました。
4.レンタサイクル
しばふ広場を中心とし、宇部新川駅、新天町商店街等宇部市内の移動手段としてレンタサイクルの需要を確認するために行いました。12月にはYCCUをレンタサイクルのポートとしてgoogle mapへの登録を行いました。
〈月ごとの利用台数〉
4月:5台 10月:8台
5月:5台 11月:3台
6月:0台 12月:3台
7月:8台 1月:7台
8月:2台 2月:2台
9月:0台 3月:8台
〈結果〉
合計で51台の利用が確認されました。(2023年4月11日~2023年3月9日)
〈今後の展望〉
2023年度の特徴としては、二日間、三日間と連続してレンタルされた方が多く見られたことにあります。料金が安いため、旅行者の方が二、三日の交通手段としてレンタルされる方が多く見られました。今後は周知、告知を多くし、最終的にはサイクルポートを増やすことを目指して取り組んでいきたいと考えています。
【シンクタンク機能】
1. 常盤通り道路内建築物(モバイルスペース)のデザイン検討
歩道空間のにぎわい創出と、「居心地がよく歩きたくなる」ウォーカブルな環境の実現に向けて、常盤通りのボスティビルド付近、中津瀬神社、西京銀行前の公園的な歩行空間において、モバイルスペースの設置を検討しました。
<01> 市民及び地域プレイヤー向けワークショップの実施(第18回 にぎわい創出検討部会)
2024年7月5日(金)に学生メンバーが「にぎわい創出検討部会」に参加し、常盤通り実施設計計画図をもとに、同通りに設置予定のコンテナハウスに求められる機能や用途、さらに周辺環境との調和を図るためのデザインについて、検討部会メンバーおよび学生と意見交換を行いました。
<02> モバイルスペース全体の整備方針
ワークショップで出た意見をもとに、常盤通りに設置するモバイルスペースに下記の7つの共通要素と、各エリアのコンセプトを決定しました。
<03>エリア別イメージ作成
モバイルスペースの構成躯体をシミュレーションした、各エリアのコンセプトに基づき、空間活用時のイメージパースと、それに対応する平面図を作成しました。
2. 常盤通り周辺地区の低層部調査及び、景観デザインガイドラインの作成
<01>基礎調査
常盤通り周辺地区の景観デザインガイドライン作成に向けた基礎的調査として、常盤通り周辺地区の低層部の現況調査及び分析を行いました。
<03> 常盤通り周辺地区景観デザインガイドラインの作成
宇部市の常盤通りのウォーカブル化に向けたまちづくりや、地域拠点整備がすすんでいく中、沿道建築物を中心とそた常盤通り周辺地区において、より統一感のある景観形成のために、景観デザインガイドラインを作成しました。
常盤通りや宇部市市役所、ときわスクエアを含む、滞在快適性等向上区域 “まちなかウォーカブル区域” を景観デザインガイドラインの対象範囲に設定しました。
みんなが自由に使える「常盤 Terrace(通称 T-Terrace)」という常盤通りの整備方針を踏まえ、デザインガイドラインの軸となる2つのコンセプト(1.統一感と個性の両立、2.歩道に開いたファサードづくり)を作成しました。
3.琴芝街区公園の調査
宇部市常盤通りではウォーカブル化とともに、にぎわい交流拠点施設(ときわスクエア)が令和8年度オープンに向けて様々な取り組みが行われています。ときわスクエアに面している琴芝街区公園は、市役所新庁舎とも隣接しており、琴芝商店街や琴芝駅につながるストリートにも面していることから、今後の中心市街地活性化を推進する上で、ポテンシャルの高い公園であると考えられます。
公園の利活用の視点から様々な調査を実施し、今後の公園の在り方・方向性を検討する上で、参考に資する基礎資料を作成しました。
▼琴芝街区公園の風景(左)、提案した琴芝街区公園の将来イメージの模型(右)
▼提案した平面図
4.新天町・琴芝街区公園・真締川沿い公園の30年後の未来に関する検討(M1授業)
修士1年の建築設計学特論の授業にて、「宇部中心市街地の未来像~新天町・琴芝街区公園・真締川沿い公園の30年後~」をテーマとして、宇部市中心市街地の理想的な未来をビジュアル化し、最終的に、屋外広場であるしばふ広場にて、市民の方々の前で発表を行いました。
A.真締川にたまる
・汽水域の生物の多様性再興
・都市居住(アクティビティー)を両立させる真締川沿い公園
B.コンセプト:商店街×大学×公園
・商店街の活気を取り戻し、商店街が今後も継続することを目的とする
C.コンセプト:公園×市民×地域 ~三位一体の健康づくり~
・「食」と「運動」による健康づくり
・ 健康について意識していない人の意識改革
D.コンセプト:都市農業公園×DMW(デュアルモードビークル)= 持続可能な農園都市
・人材:新しい農業担い手の確保多様な人材が活躍できる環境づくり
・環境:ヒートアイランドへの対策耕作放棄地を減らす
・食料:輸入に頼らない、化学薬品を使わない
・経済:農園の収益で回る仕組み、宇部市以外からも収益を得る
E.コンセプト:RIDERSIDE CANVAS~アートで彩る街の玄関口~
・宇部をアートのちからで観光都市へ
・真締川を宇部の玄関口へ
・宇部を世界中のアートの拠点に
5.「カラバコ活用」の提案
YCCUメンバーの大野君を中心に、仮説イベントブース「カラバコ.」の提案を行い、まちなかに実施されるイベントへの設置を行いました。
実際に、仮設イベントブースカラバコ.を8/17(土)『ビアガーデン』9/28(土)『しば学祭』11/23(土)『平和通りイルミネーション点灯式』で使用しました。
①ビアガーデン
ビアガーデンでは、ICCUの出店ブースとして、カラバコ.を使用し、デザイン・遮光性などを確認しました。
②しば学祭でのカラバコ利用
学生出店ブース、計10ブースにカラバコ.を使用し、しば学祭の彩りを行いました。カラバコ.による演出で空間全体がいつもの芝生広場とは異なる表情を見せていました。また、各出店ブースそれぞれの展示方法が異なるなど、学生たちの個性がしっかりと出る形でのカラバコ.活用ができました。
③平和通りイルミネーション点灯式でのカラバコ.利用
ビアガーデン・しば学祭で得られた経験をもとにさらに改良されたカラバコ.計10ブースを使用し、平和通りイルミネーション点灯式に協力しました。
6.Open Street Ube 2.0の空間提案
株式会社にぎわい宇部が展開する「Open Street Ube」事業に協力し、常設ストリートファニチャーの設置に向けたヒアリング調査およびデザイン提案を行いました。
本提案では、店舗前の花壇に付属する既存のベンチや、木陰をつくる街路樹といった現存の要素に着目し、現在あまり活用されていないこれらのオブジェクトに対して、“ちょこっと”した工夫と変化を加えることで、「歩きたくなる」「くつろぎたくなる」平和通りの創出を目指します。
▼実測を行い、イメージパースや模型を作成し、提案しました。
▼美騎建築さんにご協力いただき、施工することが出来ました。
▼平和通りの新たな魅力がうまれました。
【プロモーション機能】
1. 多世代交流スペースの芝生広場を活用したガーデンフェスタ
①第1回:5月25日(土)
2024年度第1回目となるビアガーデンでは、キッチンカーを含む計8店舗が出店し、地域の飲食や物販の魅力を発信しました。また、よさこいチームによる演舞も行われ、来場者の目を引く華やかなプログラムとなりました。
②第2回:6月29日(土)
雨予報のため6/29(土)のビアガーデンは中止となりました。
③第3回:8月17日(土)
今回はテーマを「夏祭り」とし、地域の子どもたちに向けた催しを中心に企画しました。会場では、昔ながらの盆踊りを実施し、子どもから大人まで一緒になって踊ることで、世代を超えた交流の場が生まれました。また、スイカ割りも用意し、子どもたちが順番に挑戦しながら、笑顔あふれるひとときを楽しむ姿が見られました。夏の風物詩を通じて、参加者が季節を感じながら地域とのつながりを深める機会となりました。
④第4回:10月26日(土)
第4回目となるビアガーデンは、テーマを「JAZZ ♪」とし、音楽とともに秋の夜を楽しむ企画として開催しました。開催当日はやや肌寒い気候であったが、多くの来場者が訪れ、会場は終始にぎわいを見せました。 会場では、秋の雰囲気にふさわしい洗練されたジャズ演奏が披露され、来場者は飲食を楽しみながら心地よい音楽に耳を傾け、音楽の秋にぴったりの落ち着いた空気感の中、都市空間の新たな魅力の引き出し方としても有意義な催しとなりました。
⑤第5回:12月21日(土)
2024年度5回目となるビアガーデンは、「Shinkawa Christmas Market 2024」をテーマに開催しました。会場には焚火のぬくもりと煌びやかなクリスマスツリーが設置され、冬の空気に包まれたまちなかに温かみのある空間が演出されました。 BGMとして流れるクリスマスソングが来場者の気分を盛り上げ、季節感あふれる雰囲気の中で、来場者は飲食や交流を楽しむことができました。
2.大学の垣根を超えた合同学祭『しば学祭』の実施
9月28日(土)に第1回「しば学祭」の開催
山口県内の学生による学校・専攻の垣根を超えた学生祭ということで、9月28日に第1回目を開催しました。山口大学医学部・工学部、宇部フロンティア大学、山口東京理科大学の学生に出演・出店していただきました。
ステージイベントには、山口大学アカペラサークル『Sing A Song』、山口大学落語研究会
『江島屋すけ丸』、山口大学医学部『軽音楽部』、山口東京理科大学『The Pistons』、『DJくろか』の6チームに出演していただきました。
▼山口大学落語研究会さん(左)、江島屋すけ丸さん(右)による落語
▼山口大学医学部軽音楽部さん(左)、山口東京理科大学 The Pistonsさん(右)による演奏
▼山口大学アカペラサークル Sing A Songさん(左)、くろかさん(右)による演奏・DJ
そして、「カラバコ.」を用いた出店ブースでは、山口大学『写真部』、山口大学『想い馳せる珈琲研究会』山口大学『建築・都市デザイン研究室』、宇部フロンティア大学『イラストサークル』、『新長州ファイブ』、『若者にぎわい検討会』、『RUSH』、『I.My.Me.Mine』、計8店舗の団体に出店していただきました。
▼写真部さんによる写真展示・販売・写真WS(左)、想い馳せる珈琲研究会さんによる珈琲販売(右)
▼山口大学建築・都市デザイン研究室さんによるお好み焼き串、さつま串、ぎょうざ、かき氷販売、(左)宇部フロンティア大学イラストサークルさんによるイラスト展示・販売(右)
▼新長州ファイブさんによるカレーナン販売(左)、若者にぎわい検討会さんによる射的(右)
▼RUSHさんによるオリジナルたこせん販売(左)、I.My.Me.Mineさんによるドリンク販売(右)
▼同日におこなわれたWSではベンチの色塗りとブックジャーニーの様子
ブックジャーニーでは、読まなくなった本を持ち寄り、交換会を行いました。交換できなかった本はYCCUに置き、日常的に交換をできるようにしています。
しば学祭開始前には、ペイントワークショップを行い、参加者に塗装の体験をしてもらいました。塗装の乾燥後、完成したベンチはしば学祭の会場においてテーブル・ベンチとして使用され、魅力的な空間の創出につながりました。
▼YCCUメンバーも含む、山口大学で建築を学ぶ学生による建築作品展示(左)、「カラバコ.」による出店ブースで新たな魅力的な空間の創出(右)
▼しば学祭終了後、全体集合写真
3.しばふ広場の使用方法の提示
①まちの掲示板
昨年度、しばふ広場に設置したA型看板(以下「まちの掲示板」)が経年劣化により傷んでいたため、修復作業を実施しました。看板本体の補修に加え、今回の修復にあたっては、新たにしばふ広場周辺のマップおよびおすすめの店舗・スポットを紹介できる入力フォームを作成し、それらを掲示板に追加しました。
「まちの掲示板」は、地域の人々にとって情報を共有する場であると同時に、宇部を訪れる人々に向けた案内板としての機能も担っています。今後は、掲示物(チラシ等)の継続的な掲載・入れ替えの運用方法を検討するとともに、マップ機能をさらに有効活用する仕組みを構築していく予定です。
②通行止め看板
イベント時に使用する通行止め看板を、場の雰囲気に合った魅力的なものへと刷新しました。2×4材で脚部を組み立て、合板パネルに「多世代交流スペース」「ビアガーデン」のデザインを施し、合成紙に印刷して貼付。視認性とデザイン性を両立させました。この新看板は、通行規制だけでなく、立ち飲みスペースの目印や空間演出の一部としても機能し、にぎわい創出に貢献。今後も機能とデザインを兼ねた資材整備を進めていきます。
▼イメージ作成
▼作業~使用の様子
③椅子づくりサークル「ZAZA」の活動
大学有志による「座るを考えるつどい ZAZA(座座)」は、しば学祭でのペイントワークショップのためのベンチを設計・施工し、その運営も行いました。
本プロジェクトでは、研究室の廃材を座面に、ウベモクから100円で提供された廃材を脚材に活用し、機能性と景観の調和を意識したデザインを行いました。ベンチは大・中・小の3サイズを用意し、高さは大・中が約400mm、小は150mmとしました。色はクリーム色とミント色の2色を用い、芝生や既存ベンチとの調和を図りました。施工には鬼目ナットを使い、ビスを使わずに分解・保管しやすい構造とすることで再利用性を高めました。ワークショップ当日はZAZAが組立と養生を行い、参加者が塗装を体験しました。
完成したベンチは会場で実際に使用され、モノづくりの喜びを共有する場となりました。現在も芝生広場に常設され、来訪者の休憩スペースとして活用されています。今後もZAZAは、「座る」ことの価値を日常に提案していきたいと考えています。
4.コンテナの使用方法の提示
①ブックジャーニー
しば学祭の企画として「ブックジャーニー」という古本交換会を実施しました。この企画は、本をラッピングして中身が見えない状態で交換を行う点が特徴で、外側には持ち主によるあらすじやおすすめポイントを記した「メモ書き」が貼られ、参加者はそれを手がかりに本を選びます。当日は3件の交換が行われましたが、告知やブースの配置に課題があり、参加者数や認知度の面で伸び悩みました。今後は視認性の高い掲示や導線上への配置といった工夫が必要です。
学祭後もコンテナ内で活動を継続していますが、こちらも告知不足や空間設計の面で課題があり、利用者数は増えていません。今後は、SNSなどによる周知の強化やテーマ別の企画の導入を通じて、本を通じた交流の場としてブックジャーニーの定着を目指していきます。
②建築展示
しば学祭に向けた準備として、コンテナ内のレイアウトを変更し、建築展示の設営を行いました。従来は片側のみの出入口利用で動線が一方向に限られていましたが、今回は机の配置を見直すことで両側の出入口を開放し、双方向から出入りできる空間に改善しました。
当日は、コンテナ内部を荷物置き場と展示スペースに分けて活用し、展示では紐を使ってプレゼンボードを吊るす方法を採用しました。この方法は設営や撤去が簡単なうえ、紐が空間をやわらかく仕切り、パーテーションを使わずに展示の雰囲気を演出できます。また、展示物の高さや間隔も自在に調整できるため、限られたスペースを有効に活用し、来場者にとっても回遊しやすい空間となりました。今後の展示にも応用可能な設営手法です。
▼従来のコンテナ内部
▼建築展示の様子
5.レンタルサイクル事業の実施報告
しばふ広場を起点として、宇部新川駅や新天町商店街など宇部市内における移動手段の一つとしてレンタサイクルの需要と有用性を確認することを目的として実施しました。
【利用実績(2024年4月11日〜2025年3月25日)】
期間中の累計利用台数は86台でした。
【今年度の特徴と傾向】
2023年度後半に、YCCUをサイクルポートとしてGoogleマップに登録したことにより、検索経由の利用が増加傾向であり、特に今年度は、旅行者による二日間・三日間・1ヶ月単位での連続利用が多く見られました。料金が1回100円と安価であることもあり、旅行者が市内の移動手段として気軽に活用する傾向が確認でき、。利便性の高い交通手段としての可能性が改めて浮き彫りとなりました。
【Googleマップ登録による効果】
2023年度末から実施したGoogleマップへのポート情報登録により、月ごとの検索パフォーマンスやアクセス数の推移が可視化され、半年間の変化を把握できるようになり、利用者の認知経路や関心度の変化をデータに基づいて分析することが可能となっています。
【今後の展望】
今後は、より多くの人々に本サービスを認知してもらうために、周知・告知活動の強化を図るほほか、旅行者や学生、市民が日常的に自転車を利用できるまちづくりの一環として、公共空間の中におけるサイクルモビリティの位置づけをさらに高めていくことが必要です。
▼これまでの累積
6.マンホールカード配布の実施報告
【事業概要】
宇部市文化会館の改修工事に伴い、従来のマンホールカード配布場所を変更し、2024年度より「若者クリエイティブコンテナ内」および「フランキーランド内」にてマンホールカードの配布を行いました。配布は、宇部市土木建設部下水道整備課からの委託を受けて実施しました。
配布期間は、祝日・お盆・年末年始を除く月曜日から日曜日の10:00〜18:00とし、常時来館者に対応できる体制を整えました。マンホールカードは、宇部市市制施行100周年を記念して作成された限定デザインであり、全国の収集者を中心に注目を集めています。配布にあたっては、受取者に対し「受取日・居住地・氏名」を専用の記入用紙に記載してもらい、一人一枚の配布ルールに基づき対応しました。
【配布実績(2024年4月〜2025年3月)】
【実施の成果と課題】
本年度の配布では、日本全国から多様な年齢層の来館者が訪れ、カード受け取りをきっかけに宇部市の中心市街地を散策・観光する様子も多数見られました。特に、市外や県外からの来訪者も多く、観光誘客や地域認知の向上に資する効果が確認できました。また、若者クリエイティブコンテナやフランキーランドといった拠点を活用することで、地域資源との接点を生み出すと同時に、配布拠点そのものの認知度向上にもつながりました。
一方で、常駐メンバーが不在の際に来訪者から苦情が寄せられる場面もあり、YCCUにおける一人体制でのカード配布には課題を感じています。特に、来館タイミングによって対応できない場合が発生しやすく、配布体制の安定性と継続性を確保するためには、今後、対応者の確保や配布場所(2人以上体制など)を含めた運営方法の見直しが必要です。
【プラットフォーム機能】
1.若者クリエイティブコンテナ(YCCU)の施設運営及び管理
YCCUは、大学教員5名、学生8名、マネージャー2名の、計15名で構成されており、交代方式でコンテナをオープンしています。
2. Uサロンの実施
①第1回目:2024年7月31日(水)19時30分〜21時30分 しばふ広場
今年度第1回目のUサロンは「宇部中心市街地の未来像」と題しまして、2024年度の大学院授業「建築設計学特論」の最終講評会を兼ねて実施しました。琴芝街区公園・真締川沿い・新天町商店街を対象敷地として、山口大学大学院創生科学研究科の大学院生5チームによる発表が行われました。当日は約30名の方にご参加いただきました。3Dア二メーションを用いたプレゼンテーションののち、大学教員による講評に加えて、地域住民の皆さんの様々な意見をいただき、活発な議論が行われる有意義な会となりました。
②第2回目:2024年8月31日(土)19時30分〜21時 しばふ広場
今年度第2回目のUサロンはYCCUメンバーである大野氏が制作を進めている移動式の小さなイベント会場「カラバコ.」についての説明会と活用に関するワークショップを実施しました。この取り組みを通じて、これまで世代を越えて交わることの少なかった地域内での情報交換が自然に行われ、新たな「まちの語り合いの場」が生れました。若者が知らなかった老舗の魅力や、年配者が気づかなかった新しいスポットなど、多様な価値観が共有されることで、「まちなかを見つめ直す視点」が広がり、参加者同士の相互理解とまちへの愛着が深まるきっかけとなりました。
③第3回目:2025年2月19日(水)18時30分〜20時 会場:ヒストリア宇部
今年度第3回目のUサロンは株式会社オンデザインパートナーズ(https://www.ondesign.co.jp/)の代表である建築家の西田司氏を招き、ヒストリア宇部にて、講演会を行いました。講演タイトルは「パブリックスペースからはじまる空間の在り方」であり、今回のUサロンは、「場所性(プレイス)」を活かした空間と内容が有機的に結びついた好例となりました。西田氏の語り口や事例紹介は、参加した学生や地域住民にとって刺激的かつ実践的な学びとなり、今後の学内・地域連携の取り組みにもつながる可能性を感じさせるものでした。引き続き、Uサロンでは「まち・ひと・場」を結ぶ対話と学びの場を、地域とともに育てていく予定です。
























